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屋外写真展へ行く


社台(北海道白老郡白老町)#屋外写真展 に向かう


ウイマム文化芸術プロジェクトで2022年10月10日まで開催している「歩いて巡る屋外写真展」を見てきた。交通手段は電車と徒歩。JR北海道の週末限定フリーエリア内1日乗り放題の「1日散歩きっぷ」(2,540円)は今回のように駅間を移動するにぴったりだった。

社台駅で電車を降りた後、国道235号線に出て、旧白老町立社台小学校に向かって15分ほど歩く。のぼりと屋外写真展用のPが写真展への道順への目印となる。


国道から海へ向かう途中の光景。霧が濃くてシュールな雰囲気だった。


とにかく矢印の通り歩いていく。左手は海。


左手は海。護岸工事中だった。海岸沿いに西へ進むと番屋のような建物や倉庫にモノクロ写真が貼られているのを時折見かけながら歩いていく。


社台海岸沿いにて。写真は昭和のこのあたりの浜が活気付いていた頃の写真だろうか。


社台駅から虎杖浜へ向かう。このときはすっかり霧が晴れていた。


虎杖浜駅(白老郡白老町)。ここから海へ向かって歩いて屋外写真展へ向かう


虎杖浜にて


虎杖浜。イカを干していた。


虎杖浜沿いを西に向かって歩くとアヨロ遺跡の高台がある。そこからの眺め


森と街の学校 陣内雄 足立成亮 「存在の記憶」#ルーツとアーツ

見晴らしのいい高台に木の良い香りがするウッドデッキが設けられていた。



ウッドデッキから虎杖浜沿岸を眺める。

ここに座って、海の音と風を感じながら景色を見ていると、アヨロ遺跡の人々もここで景色を見ていたのだろうが、見張り台として使用していたのだろうか、もしくは縄文海進の頃はすぐ下が海だったのだろうか。ゆるゆると想像しながら目の前に広がる景色を見る。


天気も良くて、社台で食べたランチは貴重な鮭で美味しかったし、カフェの人ととお話しできてとても良かった。

良い、1日旅だった。


ただ、心に残ったのはアイヌ民族の生活、もしくはそれ以前の様子を垣間見れる写真がなかったこと。モノクロ写真は昭和の漁で活気づいた浜の様子で、ぱっと見、それがこの辺りの過去の様子で、そうなんだと見れるが、でももっと以前、写真で記録される前、もしくは記録されなかった人々の日常生活のいとなみ、土地の記憶が直接目で見ることができないところに脈々とあることを忘れたくない。

私自身も「消えゆく地名、オントキタイ」という写真展で、土地の記憶を資料からなぞったが、写真じゃなく記述にしても、どうしても中央の調査が入った時期からになる。アイヌ語の地名の存在が、想像するしかない土地の記憶の存在を示してくれる唯一のものに思えた。


そういったところで、アヨロ遺跡高台の「存在の記憶」は具体的に過去を示すものはなくても、ここに遺跡がある、という情報だけで、自分が想像できる範囲にはなるが、見えない記憶を思うことができる場所だった。あのデッキにゆっくりと座って時間を過ごすのが、見えない記憶に触れるコツだった。


屋外写真展、良かったと思う。

この機会がなければ社台の海沿いを歩くことはなかったし、アヨロ遺跡の高台の眺めも知らないままだった。少しでも現地の人とお話しができたことは大事で、考える機会を得られた。また見る人の人生のバックグラウンドで見えかは違うだろうから、その感想を聞いてみるのも面白いだろうなと思う。


そんなわけで私個人の感想でした。



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